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Q熱について
Q熱の特徴・要因・症状
Q熱の特徴
Q熱という感染症は、Coxiella burnetiiという起因菌によるもので、ニュージーランド以外の全世界で発生しています。
起因菌は、わずか1個でも吸い込むと発症したり、感染したりする恐れがある高い感染力がある病原体です。
起因菌に感染する動物としては、主にウシ・ヤギ・ヒツジ・イヌ・トリ・ネコが挙げられます。
これ以外にも、ペットや家畜などの動物の多くの感染が分かっています。
このような動物がQ熱に感染している場合でも、あまり症状が現れる場合はありません。
しかし、起因菌の感染とヒツジやヤギの流産は関係します。
慢性の起因菌は、動物のメスの乳腺や子宮腺が感染する箇所になります。
起因菌は、感染している動物の糞・尿などの中に出てきます。
出産した際には、胎盤や羊水中に多くの起因菌が出てきます。
起因菌は、乾燥や熱、多くの普通の消毒薬に対して強くなっています。
そのため、体の外の環境においても、起因菌は長期間の数週間~数ヶ月というように生存することができます。
感染している家畜がいる納屋などの埃の中にいる起因菌を吸い込むことによって、起因菌は人に感染します。
感染している家畜の羊水・胎盤の乾燥したものや排泄物などが、この埃の中に含まれている場合があります。
この埃は、数マイル離れたところに風に乗って届く場合もあります。
人は起因菌に非常によく感染し、わずか数個の起因菌で感染する場合があります。
また、起因菌が患者が飼っているネコ・イヌから出る場合があり、ネコ・イヌから起因菌が人に感染する恐れもあり得ます。
例えば、ポーカーを子猫が産まれた部屋でした人から、12人の患者がポーカーをした2週間後に発症した場合があります。
ネコにこの12人の全ての人が触っていました。
人から人へ感染する場合はまれであると言われています。
また、起因菌に感染している食べ物を摂っても、感染することは多くないと考えられています。
Q熱の症状
Q熱が急性の場合は、感染した約半分の人に現れるだけです。
Q熱が急性の場合は39.4℃~40.6℃のピークの高熱、激しい頭痛、筋肉痛、悪寒、嘔吐痛、混迷、発汗、嘔気、乾いた咳、嘔吐、腹痛、下痢、胸痛などの症状の一つ以上が急に現れることが多くあります。
発熱としては、2日程度の場合もありますが、一般的に1週間~2週間継続し、体重が少なくなります。
症状が現れた3割~5割の患者は、明らかな肺炎が胸部X線写真で確認されます。
しかし、肺雑音や咳は、明らかな肺炎に胸部X線写真でなった半数の患者でのみ見られます。
胸膜性の胸痛が、全体の約4分の1の患者で見られます。
肝臓機能検査でほとんどの患者が異常値を示し、全体の患者の約3分の1が急性肝炎になる場合もあります。
治療を全く行わなくても、ほとんどの患者は数ヶ月の内に健康が回復します。
Q熱の急性のものになると、1%~2%の患者が死亡します。
Q熱の慢性の場合は、起因菌の感染が6ヶ月以上に渡って現れるもので、少ないですが、症状がより重いものです。
Q熱の急性の患者がQ熱の慢性のものが初めに感染してから1年経ってから発症したり、20年も過ぎてから発症したりする場合もあります。
心内膜炎が、症状の重い合併症で、僧帽弁や大動脈弁が侵される場合があります。
Q熱の慢性のほとんどの患者は、心臓弁膜の手術をしたり、心臓弁膜症がもともとあったりした人です。
がん患者、臓器移植を受けた人、腎臓病の慢性の患者などもよくなります。
Q熱の慢性のものになれば、65%の患者が死亡します。
Q熱は、一般的に、潜伏期間が10日間~14日間ですが、初めに体の中に侵入した起因菌の数によって違うとされています。
起因菌が多く侵入すると、Q熱は短い潜伏期間になります。
起因菌に触れてから、2週間~3週間のうちに発症することが多くありますが、40日間に潜伏期間がなる場合もあります。
全快すれば、免疫を一生獲得することができます。
Q熱の診断と検査
Q熱を診断する際は、抗体の検出、PCRによる喀痰・血液などからの病原体遺伝子検出、あるいは免疫組織学的方法によります。
Q熱の診断ができる検査機関は、日本においては限られています。
動物を診断する体制は、特に十分ではありません。
Q熱の治療法
Q熱を治療する際には、ニューキノロン系、テトラサイクリン系の抗生剤の効果が期待できます。
症状が改善した後も、続けて2週間~4週間抗生剤を投与する必要があります。
なお、人のQ熱を治療する際には、医療機関に相談しましょう。
Q熱の予防
起因菌は、感染している動物のミルク中に出てきます。
生の殺菌していないミルクや生の殺菌していないミルクを使用した乳製品を摂るのは止めましょう。
オーストラリアにおいては、Q熱のワクチンが人のために開発され、起因菌に職業的に感染しやすいとされる獣医師などに使われて、予防するために効果が期待されています。
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