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腎がんについて
腎がんの特徴・要因・症状
腎がんの特徴
腎臓というのは、背中の少し腰の上に1個ずつ左右にあり、15cmの長さ、150~200gの重さで、形がそら豆のようなものです。
腎臓の働きは、主として尿として老廃物を出すために血液をろ過することです。
しかし、この他にも、体の中の塩分・水分、血圧をコントロールしたり、ホルモンを作ったりするなどいろいろな役目があります。
腎がんというは、腎臓にできるがんで、日本においては腎がんであると約1万人が年間に診断されています。
人口10万人当たりの罹患率としては、女性が11.0、男性が25.5で、胃がんや大腸がんなどに比較すると低くなっていますが、患者数は高齢化のためもあり、増える傾向です。
なお、腎がんとしては、「腎細胞がん」という尿細管の細胞に起きるものや、「腎盂がん」という腎盂ががんになるものなど種類がいくつかあります。
腎がんの要因
腎がんの要因として、立証が科学的に行われているのは肥満と喫煙です。
また、腎がんが発症するリスクとしては、鎮痛薬の特定のものの誤用があります。
喫煙は、多くのがんのリスクが高くなります。
特に、腎臓は喫煙の影響をよく受けるようになり、喫煙している人は喫煙していない人に比較して、腎がんに2倍もかかることが分かっています。
また、肥満の人は肥満でない人に比較して、4倍にも腎がんの発症率がなることが分かっています。
そのため、腎がんの予防のためには、肥満と禁煙の改善が非常に大切です。
小さい腫瘍の場合は、症状として特徴的なものはありません。
そのため、分かりにくい一つのがんであるとされています。
しかし、大きな腫瘍になるにしたがって、腹部の腫れ、血尿、しこりが現れるようになります。
全身にがんが広がるにしたがって、腹部、背中、わき腹の痛みだけでなく、全身症状の食欲不振、発熱、体重減少、貧血などが現れるようになります。
腎がんの診断と検査
厚い脂肪に腎臓は覆われれているので、影響が周りの筋肉や臓器に出にくく、早い時期には症状はほとんど現れません。
そのため、次のような検査を行って、早く腎がんを見つけることが必要です。
- 血液検査
血液検査は、血液を採って、貧血の指標であるヘモグロビン、栄養状態、腎機能、肝機能などを調査します。
しかし、腫瘍マーカーという腎がんに特有なものは分かっていないので、腎がんかどうかを血液検査のみで判断することはできません。
- 腹部超音波検査
腹部超音波検査は、病変が腎臓にあるかを検査するものです。
お腹に小さな器具を当てて、腎臓の状態を超音波をそこから出すことによって調査します。
健康診断などの場合でもよく使われており、腎がんがこの検査で見つかる場合も多くあります。
- CT検査、MRI検査
腎がんの可能性が超音波検査である場合は、CT検査を行います。
CT検査によって、腎がんか見極めして、がんの状態を調査します。
多くの場合は腎がんの診断がCT検査でできますが、MRI検査を場合によっては行うこともあります。
腎がんの治療法
腎がんを治療する際は、第一に手術療法になります。
しかし、手術することが、合併症や転移などのために難しければ、薬物療法になります。
「分子標的治療」と「免疫療法」が、薬物治療としてはあります。
薬物療法でも、完全にがんをなくすのは困難ですが、がんが進むのを遅くしたり、がんを小さくしたりできる効果が期待できます。
腎がんは、従来、抗がん剤の有効なものがなく、治療法としては手術の他にほとんどないと言われていました。
しかし、近年は、治療の選択肢が次々と分子標的薬が新しく出てきたことによって拡大し、個々の患者の状態によって治療ができやすくなりました。
腎がんの予防
腎臓がんの予防としては、禁煙が挙げられます。
喫煙は全てのがんのリスクが高くなります。
しかし、腎臓は有害物質を特に排出するため、よく喫煙の影響を受けると言えます。
また、腎がんは、遺伝子の「VHL遺伝子」というものがダメージを受けることによって発症するリスクが高くなります。
そのため、この遺伝子にダメージを与えないためにも、非常に禁煙は大切であると言われています。
また、活性酸素というダメージを遺伝子に与えるものを少なくするには、強い抗酸化作用がある果物や野菜を摂ると効果が期待できます。
特に、腎がんのリスクを低くするためには、多くビタミンCが含まれている果物や緑黄色野菜などがいいと言われています。
一方、腎がんのリスクが高くなる食べ物としては、動物性脂肪の高タンパクなものが挙げられます。
筋肉や血を作るために適量であれば役に立ちますが、過度に摂ると生活習慣病の脂質異常症などによくなって、ドロドロの血液になって負担が腎臓にかかります。
また、腎臓には塩分のとりすぎも駄目です。
塩分の過度のものは、大きな負担が腎臓にかかるためです。
当然ですが、高血圧の要因にもなるため、塩分のとりすぎは普段から注意しましょう。
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