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表皮熱傷について
表皮熱傷の特徴・症状
表皮熱傷の特徴
損傷を熱で受けた箇所が、広い範囲になるほど、そして深くなるほど重くなります。
熱傷の深さを表すものとしては、熱傷深度というものがあります。
皮膚は、表面から表皮、真皮、皮下組織があります。
表皮熱傷というのは、損傷を表皮のみが受けた状態です。
表皮熱傷の症状
表皮熱傷の症状としては、ちょっとひりひりする、皮がむけるというような感じです。
表皮熱傷の診断と検査
熱傷深度は、基本的に、普通の人が適切に見極めするのは困難であると考えられます。
熱傷深度は、次のような方法などで医師が見極めしています。
熱傷深度を医師が判断する場合は、「熱傷の箇所の痛みがあるかをチェックする」方法をよく採用しています。
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織だけでなく、これ以外にも汗腺、毛器官など、いろいろな作用がある付属器官があります。
痛み、温度、感触などを感じる知覚神経の終末箇所である感覚受容器が、この付属器官の中にはあります。
この感覚受容器は、表皮に近い箇所に多くあります。
そのため、痛く感じるのは、熱傷の深いものよりも浅いものの方になります。
つまり、熱傷の際に痛いと感じるような場合は、表皮熱傷であると言えます。
熱傷深度を見極める方法は、これ以外にもいくつかのものがあります。
しかし、普通の人が、熱傷深度をこのような方法で見極めするのは困難でしょうから、熱傷を負った場合は医療機関で診てもらいましょう。
表皮熱傷の治療法
表皮熱傷を治療する際は、モイストヒーリング(湿潤療法)があります。
- 患部を流水で冷やす方法
表皮熱傷の場合は、表皮熱傷が広い範囲の場合は、流水でずっと冷やしていると体温が下がって低体温になるリスクがあります。
そのため、表皮熱傷が広い範囲の場合は、注意して冷やし過ぎにならないようにしましょう。
表皮熱傷の範囲や箇所を見ながら、冷やす時間をコントロールして低体温にならないようにしましょう。
また、火が衣服に燃え移って表皮熱傷になった場合は、衣服を無理に引き剥がさないで、流水でそのまま冷やしましょう。
表皮熱傷の場合でも、心配な場合は医療機関ですぐに診てもらうのがおすすめです。
- モイストヒーリング(湿潤療法)
表皮熱傷だけでなく、傷ついた場合は乾いた状態よりも湿った状態を維持する方が治りやすくなります。
このような湿った状態を維持する治療法を、モイストヒーリング(湿潤療法)と言います。
このモイストヒーリング(湿潤療法)を行う場合は、一般的に、食品用のラップを利用して湿った環境を簡単に作る「ラップ療法」が着目されて、広く利用されています。
しかし、このラップ療法は、感染症のトラブルに注意する必要があります。
湿った環境に表皮熱傷の箇所をするということでは、食品用のラップを利用するメリットがあります。
しかし、食品用のラップを巻く際に十分に表皮熱傷の箇所をきれいにしなかったり、長く巻いた状態にしたりすると、細菌が患部で繁殖します。
湿った環境は、早く表皮熱傷の箇所を治すためにはメリットがありますが、細菌が繁殖するためにも非常にいい環境になってしまいます。
そのため、モイストヒーリング(湿潤療法)の場合は、被膜材を利用する方がいいでしょう。
近年は、被膜材としていろいろな種類のものが登場しています。
例えば、皮膚の湿った環境を維持しながら、水分がある程度蒸散するものや、殺菌する作用があるものなどがあります。
モイストヒーリング(湿潤療法)の場合は、このような被膜材を利用するといいでしょう。
表皮熱傷の予防
表皮熱傷の要因になる熱や火は、家の中のあらゆるところにあります。
- キッチンで注意すること
コンロは、十分に注意して袖口から引火しないようにしましょう。
腕カバーをつけて、天ぷら油のはねを防ぎましょう。
コンロを使っている際は、人ができる限り出入りさせないようにしましょう。
鍋・ポット・やかんなどを持ち運ぶ場合は、必ず人が周りにいないかチェックしましょう。
子供が鍋などに触らないように、手が届かないところに置きましょう。
炊飯器は、蒸気が出るため、子供が届かないところに置きましょう。
- ダイニングで注意すること
ファンヒーター・ストーブは、鍋ややかんを乗せないようにして、柵などで囲いましょう。
アイロンは、小さい子供の近くで使わないようにして、使った後も子供の手が届くところには置かないようにしましょう。
熱いコーヒー・お茶などは、持ち運ぶ際に周りを必ずチェックして、子供の手が届くところに置かないことが必要です。
- バスルームで注意すること
湯かげんは高齢の人や子供に見させないようにして、お風呂を沸かす場合は浴槽のふたを必ず閉めましょう。
浴槽での熱傷の場合は、表皮熱傷だけでなく、重症になる場合が多くあるため特に注意が必要です。
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